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2022.03.11 / News
蒸溜所ができるまで
どういう経緯で久住蒸溜所が誕生したのかについては「OUR STORY」にお任せすることにして、こちらでは、蒸溜所の建設工事について振り返ってみたいと思います。
久住蒸溜所の蒸溜棟建屋は、古い倉庫を増改築しています。
メインバンクからご紹介していただいた安部勇建設㈱さんが無理難題にもめげず、きっちり仕上げてくださいました。
↑ 上が改築工事前の建屋です。酒蔵時代に貯蔵タンクが置かれていました。
↓ 下が改築工事後の建屋です。フォーサイス社のエンジニアの設計をもとに一部増築の上、生まれ変わりました。
2019年12月には主な工事は完成!
あとは、スコットランドから設備が届くのを待つだけとなりました。
しかし、ここからコロナウイルスの蔓延が始まり、スケジュールがどんどん押していくことになります。
2020年5月13日、ようやく届いた設備の搬入作業を迎えました。大型のクレーン車がスタンバイし、コンテナを積んだトレーラーを待ち構えます。
まずは、マッシュタンがやってきました。つづいてポットスチル。そのほかの設備や部品が蒸溜棟建屋に収められました。
そこから9月まで建屋と敷地内にただ置かれることになります。コロナの影響です。
フォーサイス社の話し合いの末、セットアップは国内のエンジニア会社、(有)平野商店に依頼することになりました。
9月8日、セットアップをついに開始。建屋の一番奥になるポットスチルから組み上げていきます。
9月末、大まかな配置が完了しました。狭い空間を十分に生かすため主要な設備は上り下りが必要なため足場が組まれていきます。
同時に浄化槽の建設工事ならびに廃液処理の設備、配管工事が進められます。
ドリコ㈱の担当者さんが毎日福岡から通って作業にあたってくれました。
11月3日、蒸溜棟の屋根から配管が顔を出しました。蒸気を逃がすベント(安全弁)です。
11月6日、製造開始予定に間に合うように先に発注していた樽が届きます。
製造開始がずれ込んだため、製造が始まるまでの間、乾燥しないよう樽一つ一つにラップを巻いて保管します。
蒸溜棟内は配管工事が進められていました。
12月、年末ギリギリまで工事が行われました。ほぼ完成形に近づきました。
1月15日、(株)日本木槽木管が木槽の組上げ作業を開始。
たった2日で見事に組み上げてしまいました。
1月21日、ポットスチルのライトアップを開始。
薄暗くなり始める17時すぎにテスト点灯。
18時を回ると暗闇の中に光り輝くポットスチルが浮かび上がりました。
2月12日、電気工事の調整が終了。
凄腕エンジニアのおかげで問題が解決しました。
2月18日、水蒸溜を行いました。
本蒸溜の前のテスト蒸溜です。この日の作業は順調に終わりました。
こうして、いよいよ本格的に稼働を始めました。
初めての製造作業については「いざ!製造開始!!」でご紹介します。